平成十八年内閣府令第四十七号
投資法人の計算に関する規則

金融・保険施行日:2024/04/16

公布日:2006/04/20/改正公布日:2024/04/16

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投資信託及び投資法人に関する法律(昭和二十六年法律第百九十八号)の規定に基づき、投資法人の貸借対照表、損益計算書、資産運用報告書、金銭の分配に係る計算書及び附属明細書に関する規則(平成十二年総理府令第百三十四号)の全部を改正する内閣府令を次のように定める。

第一編 総則


(目的)第一条

第二編 会計帳簿

第一章 総則

第四条 法第百二十八条の二第一項の規定により投資法人が作成すべき会計帳簿に付すべき資産、負債及び純資産の価額その他会計帳簿の作成に関する事項(法第百三十五条第二項の規定により内閣府令で定めるべき事項を含む。)については、この編の定めるところによる。
2 会計帳簿は、書面又は電磁的記録(法第六十六条第二項に規定する電磁的記録をいう。以下同じ。)をもって作成しなければならない。

第二章 資産及び負債

第一節 資産及び負債の評価

第一款 通則
(資産の評価)

第五条 資産については、この府令又は法以外の法令に別段の定めがある場合を除き、会計帳簿にその取得価額を付さなければならない。
2 償却すべき資産については、営業期間の末日(営業期間の末日以外の日において評価すべき場合にあっては、その日。以下この編において同じ。)において、相当の償却をしなければならない。
3 次の各号に掲げる資産については、営業期間の末日において当該各号に定める価格を付すべき場合には、当該各号に定める価格を付さなければならない。 営業期間の末日における時価がその時の取得原価より著しく低い資産(当該資産の時価がその時の取得原価まで回復すると認められるものを除く。) 営業期間の末日における時価 営業期間の末日において予測することができない減損が生じた資産又は減損損失を認識すべき資産 その時の取得原価から相当の減額をした額
4 取立不能のおそれのある債権については、営業期間の末日においてその時に取り立てることができないと見込まれる額を控除しなければならない。
5 債権については、その取得価額が債権金額と異なる場合その他相当の理由がある場合には、適正な価格を付すことができる。
6 次に掲げる資産については、営業期間の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことができる。 営業期間の末日における時価がその時の取得原価より低い資産 市場価格のある資産(満期保有目的の債券(満期まで所有する意図をもって保有する債券(満期まで所有する意図をもって取得したものに限る。)をいう。次条第一項において同じ。)を除く。) 前二号に掲げる資産のほか、営業期間の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことが適当な資産

(資産の評価の特例)

第六条 次に掲げる有価証券(金融商品取引法(昭和二十三年法律第二十五号)第二条第一項第二十号に掲げる有価証券であってこれらの有価証券に係る権利を表示するもの及び同条第二項の規定により有価証券とみなされる権利のうちこれらの有価証券に表示されるべきものを含む。)については、前条の規定にかかわらず、営業期間の末日における時価を付さなければならない(満期保有目的の債券を除く。)。 金融商品取引所(金融商品取引法第二条第十六項に規定する金融商品取引所をいい、これに類似する外国に所在するものを含む。)に上場されている有価証券 店頭売買有価証券(金融商品取引法第二条第八項第十号ハに規定する店頭売買有価証券をいう。) 前二号に掲げる有価証券以外の有価証券で、次に掲げるものイ
金融商品取引法第二条第一項第一号から第五号まで、第十号、第十一号、第十三号及び第十九号に掲げる有価証券(同項第十七号に掲げる有価証券であって、これらの有価証券の性質を有するものを含む。ロにおいて同じ。)

金融商品取引法第二条第一項第九号に掲げる有価証券のうち、その価格が認可金融商品取引業協会(同条第十三項に規定する認可金融商品取引業協会をいう。)又は外国において設立されているこれと類似の性質を有する団体の定める規則に基づいて公表されているもの

2 前項に規定する時価は、計算を行う日の公表されている最終価格に基づき算出した価額又はこれに準ずるものとして合理的な方法により算出した価額とする。

(負債の評価)

第七条 負債については、この府令又は法以外の法令に別段の定めがある場合を除き、会計帳簿に債務額を付さなければならない。
2 次に掲げる負債については、営業期間の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことができる。 将来の費用又は損失(収益の控除を含む。以下この号において同じ。)の発生に備えて、その合理的な見積額のうち当該営業期間の負担に属する金額を費用又は損失として繰り入れることにより計上すべき引当金 払込みを受けた金額が債務額と異なる投資法人債 前二号に掲げる負債のほか、営業期間の末日においてその時の時価又は適正な価格を付すことが適当な負債

第二款 合併の際の資産及び負債の評価

第八条 吸収合併存続法人は、吸収合併が当該吸収合併存続法人による支配取得に該当する場合その他の吸収合併対象財産に時価を付すべき場合を除き、吸収合併対象財産には、吸収合併消滅法人における当該吸収合併の直前の帳簿価額を付さなければならない。
2 前項の規定は、新設合併の場合について準用する。

第二節 のれん

第九条
投資法人は、吸収合併又は新設合併をする場合において、適正な額ののれんを資産又は負債として計上することができる。

第十条から第十四条まで
削除

第三章 純資産

第一節 投資主資本

第一款 投資口の交付
(通則)

第十五条 投資法人がその成立後に行う投資口の交付(合併に際しての投資口の交付を除く。)による投資法人の出資総額等(法第八十条第五項に規定する出資総額等をいう。以下同じ。)の増加額については、この款の定めるところによる。
2 前項に規定する「成立後に行う投資口の交付」とは、投資法人がその成立後において行う次に掲げる場合における投資口の発行をいう。 法第八十二条から第八十四条までに定めるところにより募集投資口(法第八十二条第一項に規定する募集投資口をいう。以下同じ。)を引き受ける者の募集を行う場合 新投資口予約権の行使があった場合 吸収合併後当該投資法人が存続する場合

(募集投資口を引き受ける者の募集を行う場合)

第十六条 法第八十二条から第八十四条までに定めるところにより募集投資口を引き受ける者の募集を行う場合には、出資総額増加額は、同条第一項において準用する会社法(平成十七年法律第八十六号)第二百八条第一項の規定により払込みを受けた金銭の額(次の各号に掲げる場合における金銭にあっては、当該各号に定める額)とする。 外国の通貨をもって金銭の払込みを受けた場合(次号に掲げる場合を除く。) 当該外国の通貨につき法第八十二条第一項第三号の期日(同条第二項の場合にあっては同条第三項第二号に掲げる方法により確定した同号の期日、同条第一項第三号の期間を定めた場合にあっては法第八十四条第一項において準用する会社法第二百八条第一項の規定により払込みを受けた日。次号において同じ。)の為替相場に基づき算出された額 当該払込みを受けた金銭の額(外国の通貨をもって金銭の払込みを受けた場合における当該外国の通貨につき法第八十二条第一項第三号の期日の為替相場に基づき算出された額を含む。)により出資総額増加額を計算することが適切でない場合 当該金銭の当該払込みをした者における当該払込みの直前の帳簿価額

(新投資口予約権の行使があった場合)

第十六条の二 新投資口予約権の行使があった場合には、出資総額増加額は、次に掲げる額の合計額とする。 行使時における当該新投資口予約権の帳簿価額 法第八十八条の十七第一項の規定により払込みを受けた金銭の額(次のイ又はロに掲げる場合における金銭にあっては、当該イ又はロに定める額)イ



(法第八十条の二第二項において準用する法第百三十八条第一項に規定する義務を履行する投資主に対して投資口を交付すべき場合)

第十六条の三 投資法人が当該投資法人の投資口を取得したことにより生ずる法第八十条の二第二項において読み替えて適用する法第百三十八条第一項に規定する義務を履行する投資主(投資主と連帯して義務を負う者を含む。)に対して当該投資主から取得した投資口に相当する投資口を交付すべき場合には、出資総額増加額は、零とする。
2 前項に規定する場合には、同項の行為後の出資剰余金の額は、次に掲げる額の合計額とする。 前項の行為の直前の出資剰余金の額 前項の投資主(投資主と連帯して義務を負う者を含む。)が投資法人に対して支払った金銭の額

(成立後の投資口の交付に伴う義務が履行された場合)

第十七条 次に掲げる義務が履行された場合には、投資法人の出資剰余金の額は、当該義務の履行により投資法人に対して支払われた金銭の額が増加するものとする。 法第八十四条第一項において準用する会社法第二百十二条第一項第一号に掲げる場合において同項の規定により同号に定める額を支払う義務 法第八十四条第一項において準用する会社法第二百十三条の二第一項第一号に掲げる場合において同項の規定により同号に規定する支払をする義務 新投資口予約権を行使した新投資口予約権者であって法第八十八条の十七第三項において準用する会社法第二百八十六条の二第一項第二号に掲げる者に該当するものが同項の規定により同号に規定する支払をする義務

第二款 金銭の分配
(利益超過分配金額の出資総額等からの控除)

第十八条 利益超過分配金額を法第百三十七条第三項の規定に基づき出資総額又は出資剰余金の額から控除する場合には、当該利益超過分配金額を、最初に出資剰余金の額から控除するものとし、当該控除をしてもなお控除しきれない利益超過分配金額があるときは、これを出資総額から控除するものとする。

(買換特例圧縮積立金)

第十八条の二 買換特例圧縮積立金は、次の各号に掲げる場合に限り、当該各号に定める金額を取り崩すことができるものとする。 買換資産(租税特別措置法第六十五条の七第一項の規定の適用を受けた同項に規定する買換資産をいう。以下この号及び次号において同じ。)について、法人税法第三十一条第一項に規定する償却費として損金経理した額のうち同法第二十二条第三項の規定により損金の額に算入する額(以下この号において「損金算入額」という。)があるとき 当該買換資産に係る買換特例圧縮積立金として当該買換資産を取得した営業期間に係る金銭の分配に係る計算書に基づき積み立てた額に当該買換資産に係る損金算入額を当該買換資産の取得価額(租税特別措置法第六十五条の七第八項(同法第六十五条の八第十六項において準用する場合を含む。)の規定の適用がある場合はこれらの規定による減額後の取得価額とする。)で除して得た数を乗じて得た額に相当する金額 買換資産の全部について、譲渡、除却又は滅失その他これらに類する事由が生じたとき 当該買換資産に係る買換特例圧縮積立金の額に相当する金額 租税特別措置法第六十七条の十五第一項に規定する適用事業年度に関して、利益から貸借対照表上の買換特例圧縮積立金の額を控除した金額が、当該適用事業年度の配当可能利益の額の百分の九十に相当する金額を超えない場合において、取崩金額の全額を当期の金銭の分配に充当することにより同項の規定の適用を受けようとするとき(当該適用事業年度に係る金銭の分配に係る計算書に基づき積み立てた買換特例圧縮積立金がないときに限る。) 当該配当可能利益の額に取崩金額を加えて得た額の百分の九十に相当する金額を超えることとなる金銭の分配をするために最低限度必要な金額
2 前項の規定にかかわらず、買換特例圧縮積立金は、租税特別措置法第六十五条の八第一項の規定の適用を受けた積立金を積み立てる方法により経理した金額について、同条第七項に規定する取得指定期間を経過するときは、当該金額から同条第九項の規定により益金の額に算入した額を控除して得た額に相当する金額を取り崩すものとする。

第三款 自己投資口

第十九条 投資法人が当該投資法人の投資口を取得する場合には、その取得価額を、増加すべき自己投資口の額とする。
2 投資法人が自己投資口の処分又は消却をする場合には、その帳簿価額を、減少すべき自己投資口の額とする。
3 投資法人が自己投資口の処分をする場合には、自己投資口の処分後の出資剰余金の額は、当該自己投資口の処分の対価の額が当該自己投資口の帳簿価額を上回る場合においては、当該自己投資口の処分の対価の額から当該自己投資口の帳簿価額を控除して得た額が増加し、当該自己投資口の帳簿価額が当該自己投資口の処分の対価の額を上回る場合においては、当該自己投資口の帳簿価額から当該自己投資口の処分の対価の額を控除して得た額(以下「自己投資口処分差損額」という。)が控除前の出資剰余金の額を限度として減少するものとする。
4 投資法人が自己投資口の処分をする場合には、自己投資口の処分後の出資総額は、自己投資口処分差損額のうち出資剰余金の額から控除をしてもなお控除しきれない金額がある場合における当該控除しきれない金額が減少するものとする。

第四款 出資総額等の増減
(出資総額)

第二十条 投資法人の出資総額は、第一款及び次節に定めるところのほか、法第百三十六条第一項の規定により法第百三十一条第二項の承認を受けた金銭の分配に係る計算書に基づき利益の全部又は一部を出資総額に組み入れた場合に限り、当該組み入れた金額が増加するものとする。
2 投資法人の出資総額は、前款に定めるところのほか、法第八十条第五項、第百二十五条第三項、第百三十六条第二項及び第百三十七条第三項の規定による場合に限り、払戻しをした投資口に相当する額又は消却をした投資口に相当する額のうち出資剰余金の額から控除をしてもなお控除しきれない金額がある場合における当該控除しきれない金額、金銭の分配に係る計算書に基づき控除する損失に相当する額のうち出資剰余金の額から控除をしてもなお控除しきれない金額がある場合における当該控除しきれない金額若しくは利益超過分配金額のうち出資剰余金の額から控除をしてもなお控除しきれない金額がある場合における当該控除しきれない金額が減少するものとする。 この場合において、次に掲げる場合には、出資総額が減少するものと解してはならない。 投資口の発行の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合 投資法人の吸収合併の無効の訴えに係る請求を認容する判決が確定した場合 設立時発行投資口(法第六十八条第一項に規定する設立時発行投資口をいう。第二十六条第一項において同じ。)又は募集投資口の引受けに係る意思表示その他の投資口の発行又は自己投資口の処分に係る意思表示が無効とされ、又は取り消された場合

(出資剰余金の額)

第二十一条 投資法人の出資剰余金の額は、第一款、前款及び次節に定めるところのほか、法第百三十五条第一項の規定により出資総額等を減少した場合に限り、同項の規定により出資剰余金として積み立てなければならない額に相当する額が増加するものとする。
2 投資法人の出資剰余金の額は、前款及び次節に定めるところのほか、法第八十条第五項、第百二十五条第三項、第百三十六条第二項及び第百三十七条第三項の規定による場合に限り、消却をした投資口に相当する額、払戻しをした投資口に相当する額、金銭の分配に係る計算書に基づき控除する損失に相当する額又は利益超過分配金額に相当する額が、控除前の出資剰余金の額を限度として減少するものとする。 この場合においては、前条第二項後段の規定を準用する。
3 前款、前項及び次節の場合において、これらの規定により減少すべき出資剰余金の額の全部又は一部を減少させないこととすることが必要かつ適当であるときは、これらの規定にかかわらず、減少させないことが適当な額については、出資剰余金の額を減少させないことができる。 この場合においては、当該減少させない額に対応する額は、出資剰余金以外の剰余金(第三十九条第二項第三号に規定する剰余金をいう。)から減少させるものとする。

第二節 吸収合併に際しての投資主資本

(吸収合併対価の全部又は一部が吸収合併存続法人の投資口である場合における吸収合併存続法人の投資主資本等の変動額)
第二十二条
吸収合併対価の全部又は一部が吸収合併存続法人の投資口である場合には、吸収合併存続法人において変動する投資主資本等の総額(次項において「投資主資本等変動額」という。)は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定める方法に従い定まる額とする。
 一 当該吸収合併が支配取得に該当する場合(吸収合併消滅法人による支配取得に該当する場合を除く。) 吸収合併対価時価又は吸収合併対象財産の時価を基礎として算定する方法(次号において「吸収合併対価時価等を基礎として算定する方法」という。)
 二 吸収合併存続法人と吸収合併消滅法人が共通支配下関係にある場合 吸収合併対象財産の吸収合併の直前の帳簿価額を基礎として算定する方法(吸収合併対価時価等を基礎として算定する方法によるべき部分にあっては、当該方法。次号において「帳簿価額等を基礎として算定する方法」という。)
 三 前二号に掲げる場合以外の場合 帳簿価額等を基礎として算定する方法
2 吸収合併対価の全部又は一部が吸収合併存続法人の投資口である場合には、吸収合併存続法人の出資総額及び出資剰余金の増加額は投資主資本等変動額の範囲内で吸収合併存続法人が吸収合併契約の定めに従いそれぞれ定めた額とし、任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額は変動しないものとする。 ただし、投資主資本等変動額が零未満の場合には、当該投資主資本等変動額を任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の変動額とし、出資総額及び出資剰余金の額は変動しないものとする。

(投資主資本等を引き継ぐ場合における吸収合併存続法人の投資主資本等の変動額)
第二十三条
前条の規定にかかわらず、吸収合併対価の全部が吸収合併存続法人の投資口である場合であって、吸収合併消滅法人における吸収合併の直前の投資主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅法人の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額をそれぞれ当該吸収合併存続法人の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の変動額とすることができる。 ただし、先行取得分投資口がある場合にあっては、当該先行取得分投資口の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅法人の出資剰余金の額から減じて得た額を吸収合併存続法人の出資剰余金の変動額とする。
2 吸収合併対価が存しない場合であって、吸収合併消滅法人における吸収合併の直前の投資主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、吸収合併の直前の吸収合併消滅法人の出資総額及び出資剰余金の合計額を当該吸収合併存続法人の出資剰余金の変動額とし、吸収合併の直前の任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額を当該吸収合併存続法人の任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の変動額とすることができる。 ただし、先行取得分投資口がある場合にあっては、当該先行取得分投資口の帳簿価額を吸収合併の直前の吸収合併消滅法人の出資総額及び出資剰余金の合計額から減じて得た額を吸収合併存続法人の出資剰余金の変動額とする。

第二十四条及び第二十五条
削除

第三節 設立時の投資主資本

第一款 通常の設立

第二十六条 法第七十条の二第一項に規定する方法により投資法人を設立する場合における投資法人の設立時に行う投資口の発行に係る設立時発行投資口の払込金額とは、法第七十一条第十項において準用する会社法第六十三条第一項の規定により払込みを受けた金銭の額(次の各号に掲げる場合における金銭にあっては、当該各号に定める額)とする。 外国の通貨をもって金銭の払込みを受けた場合(次号に掲げる場合を除く。) 当該外国の通貨につき払込みがあった日の為替相場に基づき算出された金額 当該払込みを受けた金銭の額(外国の通貨をもって金銭の払込みを受けた場合における当該外国の通貨につき払込みがあった日の為替相場に基づき算出された金額を含む。)により出資総額として計上すべき額を計算することが適切でない場合 当該金銭の当該払込みをした者における当該払込みの直前の帳簿価額
2 設立(新設合併による設立を除く。)時の投資法人の剰余金(第三十九条第二項第三号に規定する剰余金をいう。)の額は、零とする。

第二款 新設合併
(支配取得に該当する場合における新設合併設立法人の投資主資本等)

第二十七条 新設合併が支配取得に該当する場合には、新設合併設立法人の設立時の投資主資本等の総額は、次の各号に掲げる部分の区分に応じ、当該各号に定める額の合計額(次項において「投資主資本等変動額」という。)とする。 新設合併取得法人に係る部分 当該新設合併取得法人の財産の新設合併の直前の帳簿価額を基礎として算定する方法により定まる額 新設合併取得法人以外の新設合併消滅法人に係る部分 当該新設合併消滅法人の投資主に交付される新設合併対価時価又は新設合併対象財産の時価を基礎として算定する方法により定まる額
2 新設合併が支配取得に該当する場合には、当該新設合併設立法人の設立時の出資総額及び出資剰余金の額は投資主資本等変動額の範囲内で新設合併消滅法人が新設合併契約の定めに従いそれぞれ定めた額とし、任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額は零とする。 ただし、投資主資本等変動額が零未満の場合には、当該額を設立時の当期未処理損失の額とし、出資総額、出資剰余金及び任意積立金の額は零とする。
3 前二項の規定にかかわらず、新設合併が支配取得に該当する場合は、新設合併設立法人の設立時の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額は、次の各号に掲げる部分の区分に応じ、当該各号に定める規定を準用してそれぞれ算定される額の合計額とすることができる。 新設合併取得法人に係る部分 第二十九条 新設合併取得法人以外の新設合併消滅法人に係る部分 第一項(同項第一号に係る部分を除く。)及び前項

(共通支配下関係にある場合における新設合併設立法人の投資主資本等)

第二十八条 新設合併消滅法人の全部が共通支配下関係にある場合には、新設合併設立法人の設立時の投資主資本等の総額は、新設合併対象財産の新設合併の直前の帳簿価額を基礎として算定する方法(前条第一項第二号に規定する方法によるべき部分にあっては、当該方法)に従い定まる額とする。
2 新設合併消滅法人の全部が共通支配下関係にある場合には、新設合併設立法人の設立時の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額は、次の各号に掲げる部分の区分に応じ、当該各号に定める規定を準用してそれぞれ算定される額の合計額とする。 投資主資本承継消滅法人に係る部分 次条第一項 非投資主資本承継消滅法人に係る部分 前条第二項

(投資主資本等を引き継ぐ場合における新設合併設立法人の投資主資本等)

第二十九条 新設合併消滅法人の全部が共通支配下関係にある場合であって、新設合併消滅法人における新設合併の直前の投資主資本等を引き継ぐものとして計算することが適切であるときには、新設合併の直前の各新設合併消滅法人の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額の各合計額をそれぞれ当該新設合併設立法人の設立時の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額とすることができる。 ただし、先行取得分投資口がある場合にあっては、当該先行取得分投資口の帳簿価額を新設合併の直前の各新設合併消滅法人の出資剰余金の合計額から減じて得た額を新設合併設立法人の設立時の出資剰余金の額とする。
2 前項の規定にかかわらず、同項の場合であって、非対価交付消滅法人があるときには、当該非対価交付消滅法人の出資総額及び出資剰余金の合計額を当該非対価交付消滅法人の出資剰余金の額とみなし、当該非対価交付消滅法人の任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額を当該非対価交付消滅法人の任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額とみなして、同項の規定を適用する。

(その他の場合における新設合併設立法人の投資主資本等)

第三十条 第二十七条第一項及び第二十八条第一項に規定する場合以外の場合には、新設合併設立法人の設立時の出資総額、出資剰余金並びに任意積立金及び当期未処分利益又は当期未処理損失の額は、前二条の例により計算する。

第四節 評価・換算差額等

第三十一条
次に掲げるものその他資産、負債又は投資主資本以外のものであっても、純資産の部の項目として計上することが適当であると認められるものは、純資産として計上することができる。
 一 資産又は負債(デリバティブ取引により生じる正味の資産又は負債を含む。以下この条において同じ。)につき時価を付すものとする場合における当該資産又は負債の評価差額(利益又は損失に計上するもの及び次号に掲げる評価差額を除く。)
 二 ヘッジ会計を適用する場合におけるヘッジ手段に係る損益又は評価差額

第五節 新投資口予約権

第三十一条の二
投資法人が新投資口予約権を発行する場合には、当該新投資口予約権と引換えにされた金銭の払込みの金額(金銭の払込みを受けていない場合にあっては零)その他適切な価格を、増加すべき新投資口予約権の額とする。
2 前項に規定する「投資法人が新投資口予約権を発行する場合」とは、新投資口予約権無償割当て(法第八十八条の十三に規定する新投資口予約権無償割当てをいう。)をする場合において新投資口予約権を発行する場合をいう。
3 次の各号に掲げる場合には、当該各号に定める額を、減少すべき新投資口予約権の額とする。
 一 投資法人が自己新投資口予約権(法第八十八条の十二第一項に規定する自己新投資口予約権をいう。以下同じ。)の消却をする場合 当該自己新投資口予約権に対応する新投資口予約権の帳簿価額
 二 新投資口予約権の行使又は消滅があった場合 当該新投資口予約権の帳簿価額
4 投資法人が当該投資法人の新投資口予約権を取得する場合には、その取得価額を、増加すべき自己新投資口予約権の額とする。
5 次の各号に掲げる自己新投資口予約権(当該新投資口予約権の帳簿価額を超える価額で取得するものに限る。)については、当該各号に定める価格を付さなければならない。
 一 営業期間の末日における時価がその時の取得原価より著しく低い自己新投資口予約権(次号に掲げる自己新投資口予約権を除く。) イ又はロに掲げる額のうちいずれか高い額
イ 当該営業期間の末日における時価
ロ 当該自己新投資口予約権に対応する新投資口予約権の帳簿価額
 二 処分しないものと認められる自己新投資口予約権 当該自己新投資口予約権に対応する新投資口予約権の帳簿価額
6 投資法人が自己新投資口予約権の処分若しくは消却をする場合又は自己新投資口予約権の消滅があった場合には、その帳簿価額を、減少すべき自己新投資口予約権の額とする。
7 第一項及び第三項から前項までの規定は、投資口等交付請求権(新投資口予約権以外の権利であって、当該投資法人に対して行使することにより当該投資法人の投資口の交付を受けることができる権利をいう。次項及び第七十二条第四号において同じ。)について準用する。
8 募集投資口を引き受ける者の募集に際して発行する投資口が投資口等交付請求権の行使によって発行する投資口であるときにおける第十六条の規定の適用については、同条中「に定める額)」とあるのは、「に定める額)及び第三十一条の二第七項に規定する投資口等交付請求権の行使時における帳簿価額の合計額」とする。

第三編 計算関係書類等

第一章 総則

第一節 表示の原則

第三十二条
計算関係書類に係る事項の金額は、一円単位、千円単位又は百万円単位をもって表示するものとする。 ただし、投資法人の財産及び損益の状態を的確に判断することができなくなるおそれがあるときは、この限りでない。
2 計算関係書類は、日本語をもって表示するものとする。 ただし、その他の言語をもって表示することが不当でない場合は、この限りでない。
3 計算関係書類(各営業期間に係る計算書類の附属明細書を除く。)の作成については、貸借対照表、損益計算書その他計算関係書類を構成するものごとに、一の書面その他の資料として作成をしなければならないものと解してはならない。

第二節 投資法人の計算書類

(成立の日の貸借対照表)
第三十三条
法第百二十九条第一項の規定により作成すべき貸借対照表は、投資法人の成立の日における会計帳簿に基づき作成しなければならない。

(各営業期間に係る計算書類)
第三十四条
法第百二十九条第二項に規定する内閣府令で定めるものは、この編の規定に従い作成される投資主資本等変動計算書及び注記表とする。
2 各営業期間に係る計算書類及びその附属明細書の作成に係る期間は、当該営業期間の前営業期間の末日の翌日(当該営業期間の前営業期間がない場合にあっては、成立の日)から当該営業期間の末日までの期間とする。 この場合において、当該期間は、一年(営業期間の末日を変更する場合における変更後の最初の営業期間については、一年六月)を超えることができない。
3 法第百二十九条第二項の規定により作成すべき各営業期間に係る計算書類及びその附属明細書は、当該営業期間に係る会計帳簿に基づき作成しなければならない。

第二章 貸借対照表

(通則)

第三十五条 貸借対照表については、この章に定めるところによる。

(貸借対照表の区分)

第三十六条 貸借対照表は、次に掲げる部に区分して表示しなければならない。
2 資産の部又は負債の部の各項目は、当該項目に係る資産又は負債を示す適当な名称を付さなければならない。

(資産の部の区分)

第三十七条 資産の部は、次に掲げる項目に区分しなければならない。 この場合において、各項目(第二号に掲げる項目を除く。)は、適当な項目に細分しなければならない。
2 固定資産に係る項目は、次に掲げる項目に区分しなければならない。 この場合において、各項目は、適当な項目に細分しなければならない。
3 次の各号に掲げる資産は、当該各号に定めるものに属するものとする。
4 前項に規定する「一年内」とは、次の各号に掲げる貸借対照表の区分に応じ、当該各号に定める日から起算して一年以内の日をいう(以下この編において同じ。)。

(負債の部の区分)

第三十八条 負債の部は、次に掲げる項目に区分しなければならない。 この場合において、各項目は、適当な項目に細分しなければならない。
2 次の各号に掲げる負債は、当該各号に定めるものに属するものとする。

(純資産の部の区分)

第三十九条 純資産の部は、次に掲げる項目に区分しなければならない。
2 投資主資本に係る項目は、次に掲げる項目に区分しなければならない。 この場合において、第四号に掲げる項目は、控除項目とする。
3 出資総額に係る項目は、法第八十条第五項、第百二十五条第三項、第百三十六条第二項若しくは第百三十七条第三項又は第十九条第四項の規定により出資総額から控除される金額がある場合には、出資総額と出資総額控除額とに区分しなければならない。 この場合において、出資総額控除額に一時差異等調整引当額が含まれているときは、当該一時差異等調整引当額をその他の出資総額控除額と区分して表示しなければならない。
4 剰余金に係る項目は、次に掲げる項目に区分しなければならない。
5 前項第二号に掲げる項目は、適当な名称を付した項目に細分することができる。 ただし、同号に掲げる項目に買換特例圧縮積立金又は一時差異等調整積立金が含まれている場合は、当該買換特例圧縮積立金又は当該一時差異等調整積立金をその他の任意積立金と区分して表示しなければならない。
6 出資剰余金に係る項目は、法第八十条第五項、第百二十五条第三項、第百三十六条第二項若しくは第百三十七条第三項又は第十九条第三項の規定により出資剰余金から控除される金額がある場合には、出資剰余金と出資剰余金控除額とに区分しなければならない。 この場合において、出資剰余金控除額に一時差異等調整引当額が含まれているときは、当該一時差異等調整引当額をその他の出資剰余金控除額と区分して表示しなければならない。
7 評価・換算差額等に係る項目は、次に掲げる項目その他適当な名称を付した項目に細分しなければならない。
8 新投資口予約権に係る項目は、自己新投資口予約権に係る項目を控除項目として区分することができる。

(貸倒引当金等の表示)

第四十条 各資産に係る引当金は、次項の規定による場合のほか、当該各資産の項目に対する控除項目として、貸倒引当金その他当該引当金の設定目的を示す名称を付した項目をもって表示しなければならない。 ただし、流動資産、有形固定資産、無形固定資産、投資その他の資産又は繰延資産の区分に応じ、これらの資産に対する控除項目として一括して表示することを妨げない。
2 各資産に係る引当金は、当該各資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各資産の金額として表示することができる。

(有形固定資産に対する減価償却累計額の表示)

第四十一条 各有形固定資産に対する減価償却累計額は、次項の規定による場合のほか、当該各有形固定資産の項目に対する控除項目として、減価償却累計額の項目をもって表示しなければならない。 ただし、これらの有形固定資産に対する控除項目として一括して表示することを妨げない。
2 各有形固定資産に対する減価償却累計額は、当該各有形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各有形固定資産の金額として表示することができる。

(有形固定資産に対する減損損失累計額の表示)

第四十二条 各有形固定資産に対する減損損失累計額は、次項及び第三項の規定による場合のほか、当該各有形固定資産の金額(前条第二項の規定により有形固定資産に対する減価償却累計額を当該有形固定資産の金額から直接控除しているときは、その控除後の金額)から直接控除し、その控除残高を当該各有形固定資産の金額として表示しなければならない。
2 減価償却を行う各有形固定資産に対する減損損失累計額は、当該各有形固定資産の項目に対する控除項目として、減損損失累計額の項目をもって表示することができる。 ただし、これらの有形固定資産に対する控除項目として一括して表示することを妨げない。
3 前条第一項及び前項の規定により減価償却累計額及び減損損失累計額を控除項目として表示する場合には、減損損失累計額を減価償却累計額に合算して、減価償却累計額の項目をもって表示することができる。

(無形固定資産の表示)

第四十三条 各無形固定資産に対する減価償却累計額及び減損損失累計額は、当該各無形固定資産の金額から直接控除し、その控除残高を当該各無形固定資産の金額として表示しなければならない。

(親法人投資口等の表示)

第四十四条 親法人(法第八十一条第一項に規定する親法人をいう。以下同じ。)又は子法人(法第七十七条の二第一項に規定する子法人をいう。以下同じ。)の投資口は、親法人投資口又は子法人投資口の項目をもって別に表示しなければならない。

(繰延税金資産等の表示)

第四十五条 繰延税金資産の金額及び繰延税金負債の金額については、その差額のみを繰延税金資産又は繰延税金負債として固定資産又は固定負債に表示しなければならない。

(繰延資産の表示)

第四十六条 各繰延資産に対する償却累計額は、当該各繰延資産の金額から直接控除し、その控除残高を各繰延資産の金額として表示しなければならない。

(新投資口予約権の表示)

第四十六条の二 自己新投資口予約権の額は、新投資口予約権の金額から直接控除し、その控除残高を新投資口予約権の金額として表示しなければならない。 ただし、自己新投資口予約権を控除項目として表示することを妨げない。

第三章 損益計算書

(通則)

第四十七条 損益計算書については、この章の定めるところによる。

(損益計算書の区分)

第四十八条 損益計算書は、次に掲げる項目に区分して表示しなければならない。 この場合において、各項目について細分することが適当な場合には、適当な項目に細分することができる。
2 営業収益及び営業費用は、資産の運用に係る業務及びその附帯業務に関する収益又は費用を、受取利息、受取配当金、有価証券売却損益、不動産賃貸収入、不動産売却損益、再生可能エネルギー発電設備の賃貸収入、再生可能エネルギー発電設備の売却損益、公共施設等運営権の売却損益、公共施設等の売却損益、公共施設等の運営事業収入、公共施設等の運営事業費用、資産運用報酬、資産保管手数料、減損損失(営業費用の性質を有する場合に限る。)、のれんの償却額、租税公課(外国法人税(法人税法第六十九条第一項に規定する外国法人税をいう。)を含む。)その他の収益又は費用の性質を示す適当な名称を付した項目に細分しなければならない。
3 特別利益に属する利益及び特別損失に属する損失は、前期損益修正損益、負ののれん発生益、減損損失(特別損失の性質を有する場合に限る。)、災害による損失その他の項目の区分に従い、細分しなければならない。
4 前項の規定にかかわらず、同項の各利益又は各損失のうち、その金額が重要でないものについては、当該利益又は損失を細分しないこととすることができる。
5 損益計算書の各項目は、当該項目に係る収益若しくは費用又は利益若しくは損失の性質を示す適当な名称を付さなければならない。

(営業損益金額)

第四十九条 営業収益の合計額から営業費用の合計額を減じて得た額(以下「営業損益金額」という。)は、営業利益金額として表示しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、営業損益金額が零未満である場合には、零から営業損益金額を減じて得た額を営業損失金額として表示しなければならない。

(経常損益金額)

第五十条 営業損益金額に営業外収益を加えて得た額から営業外費用を減じて得た額(以下「経常損益金額」という。)は、経常利益金額として表示しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、経常損益金額が零未満である場合には、零から経常損益金額を減じて得た額を経常損失金額として表示しなければならない。

(税引前当期純損益金額)

第五十一条 経常損益金額に特別利益を加えて得た額から特別損失を減じて得た額(以下「税引前当期純損益金額」という。)は、税引前当期純利益金額として表示しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、税引前当期純損益金額が零未満である場合には、零から税引前当期純損益金額を減じて得た額を税引前当期純損失金額として表示しなければならない。

(税等)

第五十二条 次に掲げる項目の金額は、その内容を示す名称を付した項目をもって、税引前当期純利益金額又は税引前当期純損失金額の次に表示しなければならない。
2 法人税等の更正、決定等による納付税額又は還付税額がある場合には、前項第一号に掲げる項目の次に、その内容を示す名称を付した項目をもって表示するものとする。 ただし、これらの金額の重要性が乏しい場合は、同号に掲げる項目の金額に含めて表示することができる。

(当期純損益金額)

第五十三条 第一号及び第二号に掲げる額の合計額から第三号及び第四号に掲げる額の合計額を減じて得た額(以下「当期純損益金額」という。)は、当期純利益金額として表示しなければならない。
2 前項の規定にかかわらず、当期純損益金額が零未満である場合には、零から当期純損益金額を減じて得た額を当期純損失金額として表示しなければならない。

(当期未処分利益又は当期未処理損失)

第五十四条 次に掲げる額は、その内容を示す適当な名称を付して前条に規定する当期純利益金額又は当期純損失金額の次に表示しなければならない。
2 前項第一号に規定する前期繰越利益又は前期繰越損失の額につき遡及適用等をした場合にあっては、遡及適用等をする前の前期繰越利益又は前期繰越損失の額及びこれに対する影響額を区分表示しなければならない。
3 第一項第二号に掲げる取崩しの額に買換特例圧縮積立金又は一時差異等調整積立金の取崩しの額が含まれている場合は、当該買換特例圧縮積立金又は当該一時差異等調整積立金の取崩しの額をその他の取崩しの額と区分して表示しなければならない。
4 投資主の請求により投資口の払戻しをする旨規約(法第六十七条第一項に規定する規約をいう。以下同じ。)に定めがある投資法人にあっては、払戻しに伴う当期純利益の分配額は第一項に規定する当期純利益金額から当該金額を減算する形式により、払戻しに伴う当期純損失金額の分配額は同項に規定する当期純損失金額に当該金額を加算する形式により、表示しなければならない。
5 前条に規定する当期純利益金額又は当期純損失金額に第一項各号に掲げる額及び前項に規定する額を加減した額は、当期未処分利益又は当期未処理損失として表示しなければならない。

(包括利益)

第五十五条 損益計算書には、包括利益に関する事項を表示することができる。

第四章 投資主資本等変動計算書

第五十六条 投資主資本等変動計算書については、この条に定めるところによる。
2 投資主資本等変動計算書は、次に掲げる項目に区分して表示しなければならない。
3 投資主資本は、次に掲げる項目に区分しなければならない。
4 剰余金に係る項目は、次に掲げる項目に区分しなければならない。
5 前項第二号に掲げる項目は、適当な名称を付した項目に細分することができる。 ただし、同号に掲げる項目に買換特例圧縮積立金又は一時差異等調整積立金が含まれている場合は、当該買換特例圧縮積立金又は当該一時差異等調整積立金をその他の任意積立金と区分して表示しなければならない。
6 評価・換算差額等に係る項目は、次に掲げる項目その他適当な名称を付した項目に細分することができる。
7 新投資口予約権に係る項目は、自己新投資口予約権に係る項目を控除項目として区分することができる。
8 出資総額、剰余金及び自己投資口に係る項目は、それぞれ次に掲げるものについて明らかにしなければならない。 この場合において、第二号に掲げるものは、各変動事由ごとに当期変動額及び変動事由を明らかにしなければならない。
9 評価・換算差額等又は新投資口予約権に係る項目は、それぞれ次に掲げるものについて明らかにしなければならない。 この場合において、第二号に掲げるものについては、その主要なものを変動事由とともに明らかにすることを妨げない。

第五章 注記表

(通則)

第五十七条 注記表については、この章の定めるところによる。

(注記表の区分)

第五十八条 注記表は、次に掲げる項目に区分して表示しなければならない。

(注記の方法)

第五十九条 貸借対照表、損益計算書又は投資主資本等変動計算書の特定の項目又は項目に関連する注記については、その関連を明らかにしなければならない。

(継続企業の前提に関する注記)

第六十条 継続企業の前提に関する注記は、当該投資法人の営業期間の末日において、投資法人が将来(規約に存続期間の定めがあるときは、当該存続期間)にわたって営業活動を継続するとの前提(以下「継続企業の前提」という。)に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在する場合であって、当該事象又は状況を解消し、又は改善するための対応をしてもなお継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められるとき(当該投資法人の営業期間の末日後に当該重要な不確実性が認められなくなった場合を除く。)における次に掲げる事項とする。

(重要な会計方針に係る事項に関する注記)

第六十一条 重要な会計方針に係る事項に関する注記は、会計方針に関する次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。
2 投資法人が顧客との契約に基づく義務の履行の状況に応じて当該契約から生ずる収益を認識するときは、前項第四号に掲げる事項には、次に掲げる事項を含むものとする。

(会計方針の変更に関する注記)

第六十一条の二 会計方針の変更に関する注記は、一般に公正妥当と認められる会計方針を他の一般に公正妥当と認められる会計方針に変更した場合における次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(表示方法の変更に関する注記)

第六十一条の三 表示方法の変更に関する注記は、一般に公正妥当と認められる表示方法を他の一般に公正妥当と認められる表示方法に変更した場合における次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(会計上の見積りに関する注記)

第六十一条の四 会計上の見積りに関する注記は、次に掲げる事項とする。

(会計上の見積りの変更に関する注記)

第六十一条の五 会計上の見積りの変更に関する注記は、会計上の見積りの変更をした場合における次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(誤の訂正に関する注記)

第六十一条の六 誤の訂正に関する注記は、誤の訂正をした場合における次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(貸借対照表に関する注記)

第六十二条 貸借対照表に関する注記は、次に掲げる事項とする。

(損益計算書に関する注記)

第六十三条 損益計算書に関する注記は、次に掲げる事項とする。

(投資主資本等変動計算書に関する注記)

第六十四条 投資主資本等変動計算書に関する注記は、次に掲げる事項とする。

(税効果会計に関する注記)

第六十五条 税効果会計に関する注記は、次に掲げるもの(重要でないものを除く。)の発生の主な原因とする。

(リースにより使用する固定資産に関する注記)

第六十六条 リースにより使用する固定資産に関する注記は、ファイナンス・リース取引(リース取引のうち、リース契約に基づく期間の中途において当該リース契約を解除することができないもの又はこれに準ずるもので、リース物件(当該リース契約により使用する物件をいう。以下この条において同じ。)の借主が、当該リース物件からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生じる費用等を実質的に負担することとなるものをいう。以下この条において同じ。)の借主である投資法人が当該ファイナンス・リース取引について通常の売買取引に係る方法に準じて会計処理を行っていない場合におけるリース物件(固定資産に限る。以下この条において同じ。)に関する事項とする。 この場合において、当該リース物件の全部又は一部に係る次に掲げる事項(各リース物件について一括して注記する場合にあっては、一括して注記すべきリース物件に関する事項)を含めることを妨げない。

(金融商品に関する注記)

第六十六条の二 金融商品に関する注記は、次に掲げるもの(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(賃貸等不動産に関する注記)

第六十六条の三 賃貸等不動産に関する注記は、次に掲げるもの(重要性の乏しいものを除く。)とする。

(資産の運用の制限に関する注記)

第六十六条の四 令第百十六条の二に定める場合において、海外不動産保有法人の発行済株式又は出資(当該海外不動産保有法人が有する自己の株式又は出資を除く。)の総数又は総額に投資信託及び投資法人に関する法律施行規則第二百二十一条に規定する率を乗じて得た数又は額を超えて当該発行済株式又は出資を有する場合における当該海外不動産保有法人に関する注記は、次に掲げる事項とする。

(関連当事者との取引に関する注記)

第六十七条 関連当事者との取引に関する注記は、投資法人と関連当事者との間に取引がある場合における次に掲げる事項であって、重要なものとする。
2 関連当事者との間の取引のうち次に掲げる取引については、前項に規定する注記を要しない。
3 関連当事者との取引に関する注記は、第一項各号に掲げる区分に従い、関連当事者ごとに表示しなければならない。
4 前三項に規定する「関連当事者」とは、次に掲げる者をいう。

(一口当たり情報に関する注記)

第六十八条 一口当たり情報に関する注記は、次に掲げる事項とする。

(重要な後発事象に関する注記)

第六十九条 重要な後発事象に関する注記は、当該投資法人の営業期間の末日後、当該投資法人の翌営業期間以降の財産又は損益に重要な影響を及ぼす事象が発生した場合における当該事象とする。

(収益認識に関する注記)

第六十九条の二 収益認識に関する注記は、投資法人が顧客との契約に基づく義務の履行の状況に応じて当該契約から生ずる収益を認識する場合における次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。)とする。
2 前項に掲げる事項が第六十一条の規定により注記すべき事項と同一であるときは、同項の規定による当該事項の注記を要しない。

(その他の注記)

第七十条 その他の注記は、第六十条から前条までに掲げるもののほか、貸借対照表、損益計算書及び投資主資本等変動計算書により投資法人の財産又は損益の状態を正確に判断するために必要な事項とする。

第六章 資産運用報告

(通則)

第七十一条 法第百二十九条第二項の規定により作成すべき資産運用報告は、投資法人の状況に関する重要な事項(計算書類及びその附属明細書の内容となる事項を除く。)をその内容としなければならない。

(資産運用報告の表示事項)

第七十二条 資産運用報告は、前条に規定する事項のほか、次に掲げる事項をその内容としなければならない。

(投資法人の現況に関する事項)

第七十三条 前条第一号に掲げる「投資法人の現況に関する事項」とは、次に掲げる事項その他当該投資法人の現況に関する重要な事項とする。
2 前項第二号に掲げる事項については、当該営業期間における過営業期間事項(当該営業期間より前の営業期間に係る貸借対照表、損益計算書又は投資主資本等変動計算書に表示すべき事項をいう。以下同じ。)が会計方針の変更その他の正当な理由により当該営業期間より前の営業期間に係る役員会において承認したものと異なっているときは、修正後の過営業期間事項を反映した事項とすることを妨げない。

(投資法人の役員等に関する事項)

第七十四条 第七十二条第二号に規定する「投資法人の役員等に関する事項」とは、次に掲げる事項その他投資法人の役員等(役員又は会計監査人をいう。以下同じ。)に関する重要な事項とする。

(投資法人の役員等賠償責任保険契約に関する事項)

第七十四条の二 第七十二条第二号の二に規定する「投資法人の役員等賠償責任保険契約に関する事項」とは、当該投資法人が保険者との間で役員等賠償責任保険契約(法第百十六条の三第一項に規定する役員等賠償責任保険契約をいう。)を締結しているときにおける次に掲げる事項とする。

(投資法人の投資口に関する事項)

第七十五条 第七十二条第三号に規定する「投資法人の投資口に関する事項」とは、次に掲げる事項とする。

第七章 金銭の分配に係る計算書

(金銭の分配に係る計算)

第七十六条 金銭の分配に係る計算書においては、次に掲げる項目に従って金銭の分配の内容を明らかにしなければならない。
2 第三十九条第四項第二号の任意積立金を取り崩して当期の金銭の分配に充当する場合には、当該取崩金額は、前項第一号の当期未処分利益又は当期未処理損失に当該金額を加減算する方式により、当該積立金取崩高を示す名称を付した項目をもって表示しなければならない。 この場合において、当該取崩金額に第十八条の二第一項第三号に掲げる取崩し又は一時差異等調整積立金の取崩しの金額が含まれているときは、それらの取崩高をその他の積立金取崩高と区分して表示しなければならない。
3 第一項第三号に掲げる項目に、買換特例圧縮積立金又は一時差異等調整積立金が含まれている場合は、当該買換特例圧縮積立金又は当該一時差異等調整積立金をその他の任意積立金と区分して表示しなければならない。

(出資総額又は出資剰余金からの控除の方法)

第七十七条 法第百三十六条第二項及び第百三十七条第三項の規定に基づき損失に相当する額及び利益超過分配金額を出資総額又は出資剰余金から控除する場合には、当該控除額は、前条第一項第一号の当期未処分利益又は当期未処理損失に当該金額を加減算する形式により、当該控除額を示す名称を付した項目をもって表示しなければならない。 この場合において、利益超過分配金額に一時差異等調整引当額が含まれているときは、当該一時差異等調整引当額に係る控除額をその他の控除額と区分して表示しなければならない。

(分配金等の表示方法)

第七十八条 第七十六条第一項第二号の分配金には、投資口一口当たりの分配金の額及び利益超過分配金額があるときは投資口一口当たりの利益超過分配金額を付記しなければならない。 この場合において、利益超過分配金額に一時差異等調整引当額が含まれているときは、投資口一口当たりの当該一時差異等調整引当額をその他の投資口一口当たりの利益超過分配金額と区分して表示しなければならない。
2 法第百三十六条第一項の規定により利益の全部又は一部を出資総額に組み入れた場合には、当該組入額は、第七十六条第一項第二号の分配金から当該金額を控除する形式により、当該組入額を示す名称を付した項目をもって表示しなければならない。 この場合において、当該組入額の全部又は一部をもって第三十九条第三項の出資総額控除額を減算するときは、当該減算額は、当該組入額から当該減算額を減じた額と区別して、当該減算額を示す名称を付した項目をもって表示し、当該減算額に一時差異等調整引当額の戻入額が含まれているときは、当該減算額のうち、一時差異等調整引当額の戻入額から成る部分の金額は、その他の減算額と区別して表示し、出資剰余金に係る一時差異等調整引当額を出資剰余金控除額に振り替えるときは、その旨及びその金額を表示しなければならない。
3 第七十六条第一項第三号の任意積立金は、その内容を示す適当な名称を付した項目に細分しなければならない。

(分配金の額の算出方法の表示)

第七十九条 金銭の分配に係る計算書においては、規約で定めた金銭の分配の方針に従い当該営業期間の分配金の額を計算した過程を表示しなければならない。

第八章 附属明細書

第八十条 各営業期間に係る投資法人の計算書類に係る附属明細書には、別紙様式により次に掲げる事項を表示するほか、投資法人の貸借対照表、損益計算書、投資主資本等変動計算書、注記表及び資産運用報告の内容を補足する重要な事項を表示しなければならない。
2 前項第四号の「為替予約取引」とは、当事者が将来の一定の時期において通貨及びその対価の授受を約する売買取引(デリバティブ取引に該当するものを除く。)をいう。

第九章 計算書類等の投資主への提供

第八十一条 法第百三十一条第五項の規定により投資主に対して行う提供計算書類(計算書類、資産運用報告及び金銭の分配に関する計算書並びに会計監査報告をいう。以下この条において同じ。)の提供に関しては、この条に定めるところによる。
2 法第百三十一条第三項の規定による投資主への通知を次の各号に掲げる方法により行う場合にあっては、提供計算書類は、当該各号に定める方法により提供しなければならない。
3 提供計算書類を提供する際には、過営業期間事項を併せて提供することができる。 この場合において、提供計算書類の提供をする時における過営業期間事項が会計方針の変更その他の正当な理由により当該営業期間より前の営業期間に係る役員会において承認したものと異なるものとなっているときは、修正後の過営業期間事項を提供することを妨げない。

第十章 出資総額等の合計額

第八十一条の二 法第百三十六条第一項に規定する内閣府令で定める各勘定科目に計上した額の合計額は、次に掲げる額の合計額とする。

第四編 清算投資法人の計算書類等

第一章 財産目録等

(財産目録)

第八十二条 法第百五十五条第一項の規定により作成すべき財産目録については、この条の定めるところによる。
2 前項の財産目録に計上すべき財産については、処分価格を付すことが困難な場合を除き、法第百五十条の二各号に掲げる場合に該当することとなった日における処分価格を付さなければならない。 この場合において、清算投資法人の会計帳簿については、財産目録に付された価格を取得価額とみなす。
3 第一項の財産目録は、次に掲げる部に区分して表示しなければならない。 この場合において、第一号及び第二号に掲げる部は、その内容を示す適当な名称を付した項目に細分することができる。

(清算開始時の貸借対照表)

第八十三条 法第百五十五条第一項の規定により作成すべき貸借対照表については、この条の定めるところによる。
2 前項の貸借対照表は、財産目録に基づき作成しなければならない。
3 第一項の貸借対照表は、次に掲げる部に区分して表示しなければならない。 この場合において、第一号及び第二号に掲げる部は、その内容を示す適当な名称を付した項目に細分することができる。
4 処分価格を付すことが困難な資産がある場合には、第一項の貸借対照表には、当該資産に係る財産評価の方針を注記しなければならない。

第二章 決算報告

第八十四条 法第百五十九条第一項の規定により作成すべき決算報告は、次に掲げる事項を内容とするものでなければならない。 この場合において、第一号及び第二号に掲げる事項については、適切な項目に細分することができる。
2 前項第四号に掲げる事項については、次に掲げる事項を注記しなければならない。

第三章 決算報告等の投資主への提供

第八十五条 法第百六十条第三項の規定により投資主に対して行う提供決算報告(法第百五十九条第三項の決算報告及び会計監査報告をいう。以下この条において同じ。)の提供に関しては、この条に定めるところによる。
2 法第百六十条第一項の規定による投資主への通知を次の各号に掲げる方法により行う場合にあっては、提供決算報告は、当該各号に定める方法により提供しなければならない。

附則

(施行期日)
第一条 この府令は、会社法の施行の日から施行する。

(施行前の投資口の交付に伴う義務が履行された場合に関する経過措置)
第二条 第十七条の規定は、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(平成十七年法律第八十七号。以下「会社法整備法」という。)第百九十一条の規定による改正前の法第百二十三条第一項において準用する会社法整備法第六十四条の規定による改正前の商法(明治三十二年法律第四十八号)第二百八十条の十一第一項の規定により同項の差額に相当する金額を支払う義務が履行された場合について準用する。

(提供計算書類の提供に関する経過措置)
第三条 第五十八条第八号の規定は、この府令の施行後最初に到来する営業期間の末日に係る注記表であって、この府令の施行後最初に会社法整備法第百九十一条の規定による改正後の法(次条において「新投信法」という。)第百三十一条第五項の規定により投資主に提供すべきものについては、適用しない。

第四条 第七十四条第六号から第十一号までの規定は、この府令の施行後最初に到来する営業期間の末日に係る資産運用報告であって、この府令の施行後最初に新投信法第百三十一条第五項の規定により投資主に提供すべきものについては、適用しない。

附則(平成一九年二月八日内閣府令第一六号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第八条 施行日前に吸収合併契約又は新設合併契約が締結された投資法人がする吸収合併又は新設合併に際しての計算については、なお従前の例による。

附則(平成一九年八月九日内閣府令第六一号)

(施行期日)
第一条 この府令は、平成十九年九月三十日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第四条 施行日前に開始した営業期間に関して作成すべき計算関係書類(第三条の規定による改正前の投資法人の計算に関する規則第二条第二項第一号に規定する計算関係書類をいう。)に関しては、この府令の施行後も、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第八条 施行日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二〇年一二月五日内閣府令第七九号)

(施行期日)
第一条 この府令は、平成二十年十二月十二日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第二十一条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二〇年一二月一二日内閣府令第八〇号)

この府令は、公布の日から施行する。

附則(平成二一年一月二三日内閣府令第一号)

(施行期日)
第一条 この命令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日(平成二十一年六月一日)から施行する。 ただし、第二条中銀行法施行規則第三十四条の二の四十二の改正規定、第四条中信用金庫法施行規則第十七条第二号ニの改正規定及び第百条の改正規定、第五条中協同組合による金融事業に関する法律施行規則第百十一条の改正規定、第六条中保険業法施行規則第百四十二条の四の次に一条を加える改正規定及び第二百十一条の七十二第三項第二号の改正規定、第九条中投資信託及び投資法人に関する法律施行規則第百九十三条第二項から第四項までの改正規定並びに第十二条の規定は、公布の日から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第四条 この命令(附則第一条ただし書に規定する規定にあっては、当該規定)の施行の日前にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二一年三月二四日内閣府令第五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十条 第十二条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第四十八条第三項(負ののれん発生益に係る部分に限る。)の規定は、平成二十二年四月一日以後に発生する負ののれん発生益について適用し、同日前に発生する負ののれん発生益については、なお従前の例による。 ただし、平成二十一年四月一日以後に開始する営業期間の開始の日から平成二十二年三月三十一日までに発生する負ののれん発生益がある場合には、当該負ののれん発生益について、当該規定により当該営業期間に係る計算書類を作成することができる。 前項の改正規定による改正後の投資法人の計算に関する規則の規定により計算書類を作成する最初の営業期間においては、投資法人の計算に関する規則第六十一条第二項第一号に掲げる事項のうち、会計処理の原則又は手続の変更が計算書類に与えている影響の内容(当該改正規定に係るものに限る。)について記載することを要しない。

附則(平成二一年四月二〇日内閣府令第二七号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十二条 第十二条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第六十条の規定は、平成二十一年三月三十一日以後に終了する営業期間に係る計算書類について適用し、同日前に終了する営業期間に係る計算書類については、なお従前の例による。

附則(平成二一年六月二四日内閣府令第三五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、平成二十一年七月一日から施行する。

(投資法人の資産運用報告に関する経過措置)
第五条 施行日前にその末日が到来した営業期間(投資信託及び投資法人に関する法律第百二十九条第二項に規定する営業期間をいう。次条において同じ。)のうち最終のものに係る投資法人の資産運用報告については、なお従前の例による。

(投資法人の計算関係書類に関する経過措置)
第六条 この府令による改正後の投資法人の計算に関する規則(以下「新投資法人計算規則」という。)第二条第二項第十八号並びに第三十八条第二項第一号チ及び第二号ヘの規定は、平成二十二年四月一日前に開始する営業期間に係る投資法人の計算関係書類(新投資法人計算規則第二条第二項第一号に規定する計算関係書類をいう。以下この条において同じ。)については、適用しない。 ただし、同日前に開始する営業期間に係る計算関係書類のうち、施行日以後に作成されるものについては、これらのすべての規定により作成することができる。 新投資法人計算規則第二条第二項第十九号及び第二十号、第五十八条第七号の二及び第七号の三、第六十六条の二並びに第六十六条の三の規定は、平成二十二年三月三十一日前に終了する営業期間に係る投資法人の計算関係書類については、適用しない。 ただし、同日前に終了する営業期間に係る投資法人の計算関係書類のうち、施行日以後に作成されるものについては、これらのすべての規定により作成することができる。

(募集投資口の発行に際しての計算に関する経過措置)
第七条 施行日前に投資信託及び投資法人に関する法律第八十二条第五項に規定する募集事項の決定があった場合における同法第二条第十四項に規定する投資口の発行に際しての計算については、なお従前の例による。

(投資法人の吸収合併等に際しての計算に関する経過措置)
第八条 施行日前に吸収合併契約又は新設合併契約が締結された投資法人の投資信託及び投資法人に関する法律第百四十七条第一項に規定する吸収合併又は同法第百四十八条第一項に規定する新設合併に際しての計算については、なお従前の例による。

(投資法人の設立に際しての計算に関する経過措置)
第九条 施行日前に作成された投資信託及び投資法人に関する法律第六十六条第一項の規約に係る投資法人の設立に際しての計算については、なお従前の例による。

(特定社債権者集会参考書類に関する経過措置)
第十条 施行日前に招集の手続が開始された特定目的会社(資産の流動化に関する法律第二条第三項に規定する特定目的会社をいう。以下同じ。)の特定社債権者集会に係る特定社債権者集会参考書類(同法第百二十九条第二項において読み替えて準用する会社法第七百二十一条第一項に規定する特定社債権者集会参考書類をいう。)については、なお従前の例による。

(特定目的会社の事業報告等に関する経過措置)
第十一条 施行日前にその末日が到来した事業年度のうち最終のものに係る特定目的会社の事業報告及びその附属明細書については、なお従前の例による。

(罰則の適用に関する経過措置)
第十九条 この府令の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二二年九月三〇日内閣府令第四五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十九条 投資法人が、平成二十年十二月五日から平成二十二年三月三十一日までに売買目的有価証券(投資法人の計算に関する規則第三十七条第三項第一号ニに規定する売買目的有価証券をいう。以下この項において同じ。)又はその他有価証券(売買目的有価証券及び満期保有目的の債券(第十八条の規定による改正前の投資法人の計算に関する規則第五条第六項第二号に規定する満期保有目的の債券をいう。以下この項において同じ。)以外の有価証券をいう。)を満期保有目的の債券へ変更した場合における当該変更後の満期保有目的の債券についての第十八条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第五条第六項の規定の適用については、なお従前の例による。 第十八条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第五十六条の規定は、平成二十三年四月一日以後に開始する営業期間に係る計算書類について適用し、同日前に開始する営業期間に係る計算書類については、なお従前の例による。

附則(平成二二年一二月六日内閣府令第五三号)

この府令は、平成二十三年一月一日から施行する。 ただし、第三条の規定は、公布の日から施行する。

附則(平成二三年七月八日内閣府令第三三号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第七条 第六条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則(第二条第二項第四号を除く。)の規定は、平成二十三年四月一日以後に開始する営業期間に係る計算関係書類(同令第二条第二項第一号に規定する計算関係書類をいう。以下この条において同じ。)について適用し、同日前に開始する営業期間に係る計算関係書類については、なお従前の例による。

附則(平成二三年一一月一六日内閣府令第六一号)

(施行期日)
第一条 この府令は、資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(平成二十三年十一月二十四日)から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第五条 この府令の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの府令の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二五年三月三〇日内閣府令第一五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、平成二十五年四月一日から施行する。

(経過措置)
第二条 この府令の施行の日前に金銭の分配に係る計算書に基づき積み立てた任意積立金のうち、租税特別措置法第六十五条の七第一項(同法第六十五条の八第七項において準用する場合を含む。)、同法第六十五条の八第一項若しくは同法第六十六条の二第一項又は東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第十九条第一項(同法第二十条第七項において準用する場合を含む。)若しくは同法第二十条第一項の規定の適用を受けた積立金については、この府令による改正後の投資法人の計算に関する規則第二条第二項第二十八号の規定にかかわらず、同号に規定する買換特例圧縮積立金には該当しないものとみなす。

附則(平成二六年三月三一日内閣府令第三一号)

(施行期日)
第一条 この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律の施行の日(平成二十六年四月一日)から施行する。

附則(平成二六年七月二日内閣府令第四九号)

(施行期日)
第一条 この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律(次条第六項において「改正法」という。)附則第一条第三号に掲げる規定の施行の日(平成二十六年十二月一日)から施行する。

(罰則の適用に関する経過措置)
第七条 施行日前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合における施行日以後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(平成二六年九月三日内閣府令第六一号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

附則(平成二六年一一月二七日内閣府令第七四号)

(施行期日)
第一条 この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(平成二十六年十一月二十九日)から施行する。

附則(平成二七年三月三〇日内閣府令第二一号)

(施行期日)
第一条 この府令は、平成二十七年四月一日から施行する。 ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十条 第十条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第五十六条第八項第一号の規定は、平成二十八年四月一日以後に開始する事業年度に係る計算書類について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例による。 ただし、施行日以後に開始する事業年度に係るものについては、同項の規定を適用することができる。

附則(平成二七年三月三一日内閣府令第二七号)

この府令は、平成二十七年四月一日から施行する。 この府令による改正後の投資法人の計算に関する規則(次項において「新投資法人計算規則」という。)の施行の日(次項において「施行日」という。)前に開始した営業期間(投資信託及び投資法人に関する法律第百二十九条第二項に規定する営業期間をいう。次項において同じ。)に関して作成すべき計算関係書類(この府令による改正前の投資法人の計算に関する規則(次項において「旧投資法人計算規則」という。)第二条第二項第一号に規定する計算関係書類をいう。)に関しては、この府令の施行後も、なお従前の例による。 新投資法人計算規則の施行日の属する営業期間に係る貸借対照表上の任意積立金及び当期未処分利益(当該営業期間に係る金銭の分配として充当された金額を除く。)のうち、当該営業期間以前の営業期間において、旧投資法人計算規則第四十八条第三項の規定により同項の負ののれん発生益に細分された金額がある場合には、施行日から起算して二年を経過する日までの間に終了する営業期間のうちいずれかの営業期間に係る金銭の分配に係る計算書において、当該金額を新投資法人計算規則第二条第二項第三十一号に規定する一時差異等調整積立金として積み立てることができる。

附則(平成二七年四月二八日内閣府令第三七号)

(施行期日)
第一条 この府令は、会社法の一部を改正する法律の施行の日(平成二十七年五月一日)から施行する。

附則(平成二九年三月三一日内閣府令第二三号)

この府令は、平成二十九年四月一日から施行する。

附則(平成二九年四月二八日内閣府令第二七号)

この府令は、公布の日から施行する。

附則(平成二九年一一月三〇日内閣府令第五一号)

この府令は、不動産特定共同事業法の一部を改正する法律の施行の日(平成二十九年十二月一日)から施行する。

附則(平成三〇年三月二三日内閣府令第七号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十一条 第十一条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則の規定は、平成三十年四月一日以後に開始する営業期間(投資信託及び投資法人に関する法律第百二十九条第二項に規定する営業期間をいう。以下この条において同じ。)に係る計算関係書類(同令第二条第二項第一号に規定する計算関係書類をいう。以下この条において同じ。)について適用し、同日前に開始する営業期間に係る計算関係書類については、なお従前の例による。

附則(平成三〇年三月三〇日内閣府令第一七号)

この府令は、公布の日から施行する。 この府令による改正後の投資法人の計算に関する規則第四十八条第二項の規定は、平成三十年四月一日以後に開始する営業期間(投資信託及び投資法人に関する法律第百二十九条第二項に規定する営業期間をいう。以下この項において同じ。)に係る計算書類(同法第百二十九条第二項に規定する計算書類をいう。以下この項において同じ。)について適用し、同日前に開始する営業期間に係る計算書類については、なお従前の例による。

附則(令和二年四月三日内閣府令第三五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、情報通信技術の進展に伴う金融取引の多様化に対応するための資金決済に関する法律等の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)の施行の日(令和二年五月一日)から施行する。

(罰則に関する経過措置)
第九条 この府令の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの府令の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

附則(令和三年二月三日内閣府令第五号)

(施行期日)
第一条 この府令は、会社法の一部を改正する法律の施行の日(令和三年三月一日)から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第十二条 第二十三条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第七十二条第二号の二、第七十四条第三号から第三号の三まで及び第七十四条の二の規定は、施行日以後に締結された補償契約及び役員等賠償責任保険契約について適用する。

附則(令和三年三月三一日内閣府令第二二号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第五条 第四条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則(次項において「新投資法人計算規則」という。)第五十八条第十九号、第六十一条第二項及び第六十九条の二の規定は、令和三年四月一日以後に開始する営業期間に係る計算書類について適用し、同日前に開始する営業期間に係るものについては、なお従前の例による。 新投資法人計算規則第五十八条第五号及び第六十一条の四の規定は、令和三年三月三十一日以後に終了する営業期間に係る計算書類について適用し、同日前に終了する営業期間に係るものについては、なお従前の例による。

附則(令和四年三月三一日内閣府令第二七号)

(施行期日)
第一条 この府令は、令和四年四月一日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第三条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則(次項において「新投資法人計算規則」という。)第七十三条第一項第十五号の規定は、施行日以後に終了する営業期間に係る資産運用報告について適用し、施行日前に終了した営業期間に係る資産運用報告については、なお従前の例による。 新投資法人計算規則別紙様式は、施行日以後に終了する営業期間に係る附属明細書について適用し、施行日前に終了した営業期間に係る附属明細書については、なお従前の例による。

附則(令和六年一月三一日内閣府令第八号)

この府令は、金融商品取引法等の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和六年二月一日)から施行する。 この府令による改正後の投資法人の計算に関する規則第二条第二項第三十号ロの規定は、この府令の施行の日以後に開始する営業期間に係る計算書類及び金銭の分配に係る計算書について適用し、同日前に開始した営業期間に係る計算書類及び金銭の分配に係る計算書については、なお従前の例による。

附則(令和六年二月一五日内閣府令第一三号)

(施行期日)
第一条 この府令は、公布の日から施行する。

(投資法人の計算に関する規則の一部改正に伴う経過措置)
第三条 第二条の規定による改正後の投資法人の計算に関する規則第六十八条第一号の規定は、施行日以後に開始する営業期間に係る計算書類について適用し、施行日前に開始した営業期間に係る計算書類については、なお従前の例による。

附則(令和六年四月一六日内閣府令第五二号)

この府令は、公布の日から施行する。 投資法人が、金銭の分配に係る計算書に基づき積み立てた任意積立金のうち、所得税法等の一部を改正する法律(令和六年法律第八号。以下「改正法」という。)第十九条の規定による改正前の東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律(平成二十三年法律第二十九号。以下「旧震災特例法」という。)第十九条第一項(旧震災特例法第二十条第七項において準用する場合を含む。)又は第二十条第一項の規定の適用を受けた積立金(改正法附則第六十一条の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるものを含む。)であるものについては、なお従前の例による。

別紙様式

(第80条第1項関係)
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